「好きです」
「好きです」
「好きです」
信じられない告白をされたので、「俺が納得するまで毎日そう言えたら付き合ってやる」と到底できないだろう挑戦を叩きつけたら本当に実行してきた。
いかれている。
校門前で、昇降口で、擦れ違った廊下で、階段で、校庭で、音楽室で、誰もいない練習室で。
「…それ」
「はい?」
「まだ、その…続けんのか」
「もちろんです!氷渡先輩が信じてくれるまで、俺が本気なんだって伝わるまで、それでOKしてくれるまでずーーーっと言い続けます!」
最初に俺が言ったのは納得するまで、だったのに自分でハードル上げてどうすんだこいつ。
俺がOKするまでって、じゃあ、良い返事をしたらこいつと俺はお付き合い開始ってことじゃないか。
卒業するまでやらせて、逃げたりできねえかなあ。
「氷渡先輩」
「なんだよ」
「あの、ほっぺた赤いですけど熱でもあるんですか!?もうしそうなら保健室に連れていきますから!」
「!」